アルバイトに興味を持ち観察して分析する

気が利く能力を後天的に身につける

「気が利く」という能力は、生まれつきのものであると思う人もいるかもしれませんが、後天的にも身につけることが可能な技術だと思います。先ほどの例でいうと、「そのくらいの気遣いは普通だな。自分でもできる」と考える人もいるでしょう。ただ、それは社会で経験を積んできたあなただからできるのです。「気を利かせる」という技術は、人と関わることによって、「こうしたら喜んでくれた」「こんなことを言ったら相手を嫌な気持ちにさせてしまった」などという小さな成功や失敗を繰り返して、身についていくのではないでしょうか。ですので、「若いのに気が利くね!」と言われる人は、先天的にこの能力を身につけている貴重なタイプなのです。


日々の交流から、相手の素質を見極める

もちろん、相手の素質や成長に期待するだけではなく、こちらからの指示の仕方も考えなくてはいけません。「指示されたものがなかった場合はどうしますか?」という気の利かせ方ができる若者は少ないものです。そこを教育していくためには、普段からリスクを予想した指示を出してあげなくてはいけません。「もし○○がなかったら(○○できない状況になったら)こうしてね」と繰り返し指示していきましょう。この繰り返しが、お互いのスタンダードに変わっていくのです。たかが缶コーヒー1本を買ってきて欲しいというお願いから、色々なものが見えてきます。つまり、日々のやり取りの中から相手の素質や才能を見極められることはたくさんあるのです。相手に興味を持ち、観察して分析することは、アルバイトを管理する者としての大事な仕事だと思ってください。

給料がいらない人

どんな仕事でも身銭を切れる人=自らリスクをとれる人は、仕事ができる人が多いと感じています。「身銭を切れる人」と言ってしまうと語弊があるかかもしれませんが、これは特にリーダーとして必要な能力であるように思います。言い換えると、「自己犠牲の気持ち」がある人ということです。これは、若いからとか年配だからとか、アルバイトだから経営者だからとかに関係なく、もともとの性格のようなものではないでしょうか。極端なことを言ってしまうと、「給料をいらない」と平気で言える人です。こんなことを言うと「サービス残業をしているやつのほうが偉いのか」という批判があがってしまうかもしれませんが、そういう意味ではありません。社員ではないアルバイトやパートタイマーの人でも、仕事が終わってからでも平気で手伝ってくれる人はたくさんいます。これは、社員とは違い、自給で働く人にとってはかなりのサービスになってしまいます。


人の好意を当たり前にしない

そんな人たち共通するのが、「このお店が好き」「この店長のためなら」という気持ちです。そんな感情がなければ、サービス残業なんて1分たりともありえないものでしょう。そしてここが重要なのですが、そんなアルバイトがいるお店や店長たちは、その言葉に甘えるだけの人たちではなかったということです。ご存知の通り、サービス残業は法律で禁止されている行為です。しかし、これは法律的な問題以上に、その人たちの自己犠牲の行為に甘えている会社や経営者なのではないでしょうか。「人の好意にそのまま甘えて何も対応しない」というのは、人付き合いにおいてやってはいけない当たり前のことではあるのですが、組織や仕事の場になると忘れてしまいがちなことです。たとえ仕事であろうと、何かしらの感謝の形で返すことが大切なのではないでしょうか。言ってみれば、「持ちつ持たれつの関係」というやつです。